毎日、しらとりが書いて、まるやまが描くブログです。

2011年4月15日金曜日

3/19 仙台到着






2011年
3月19日(土)
晴れ





仙台到着



2Lの水10本、缶詰、菓子パン、カップ麺

ガスボンベ10本に老人用おむつ4ケースを持って仙台に到着。

懐中電灯やPC、アダプター類が地味に重くてまいった。

個人とはまことに卑小なり。



病院へ行くと、いろんな管につながれた祖父がいた。

肺炎で寝たきりだが命に別状はないらしい。

意識もしっかりしているようだ。

96歳の老人が13時間も放置されていたにしては

ダメージが少ない方なのかもしれない。

「具合はどうですか?」

「痛いところはないですか?」

と聞いてみたが

入れ歯ない祖父は何を言っているのかわからなかった。

フガガガガ



白衣のナースさんに菓子パン(賄賂)をあげ、祖父の家へ。

まず外回りを点検してみると

母屋の外壁に大きなヒビが入っていて

駐車場や物置の壁もところどころ割れていた。

パッと見いろいろ壊れてはいるものの

外はたいしたことなさそうな印象だった。

しかし、玄関を開けて絶句した。

まるで竜巻にでもやられたように

あらゆるものが吹っ飛ばされていた。



電気しかつかない冬の北国で

廃墟のような家の片付けがはじまった。

おびただしい数の割れた食器

ドミノのように倒れた本棚

バラバラになった巨大な仏壇

中身の漏れ出した石油タンク…。

掃除ノイローゼの自分にとって

かなりベトナムな現場だった。

あと、気軽に手を洗えない、うがいができない

トイレが流せない、お湯が出ないという環境が

こんなに異世界だとは思わなかった。

波にのまれた人たちに比べればなんてことない被害だが

地味にリバーブローのように効いてきそうな予感がした。

(事実、一人暮らしの老人がどんどん倒れだしていた)



深夜2時まで片付け続け

携帯コンロでお湯を沸かし

カップラーメンとおにぎりを食べて就寝。

これが災害か。

やりきれない気もしたし

もの足りない気もした。













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