2月21日(月)
晴れ
愛の酸化
明け方、燃えつきた焚き火から
白けた灰が空へ舞う。
キンと張り詰めた青のなか
やさしい気持ちに包まれて
何かがちょっとだけ死んでいく。
そんなかんじだろうか。
じっとしていると涙が止まらない。
夜、3丁目へ。
キツネとタヌキに挟まれて
ぼやけた右目で挨拶を交わす。
コートを着たまま座っていると
ボトルが遠のき、グラスが遠のき
なにもかもが遠のいていった。
ぐるぐるぐるぐる遠のいていった。
顔を洗って鏡をみると
青ざめた男が気取っていた。
寄り目の貧相な顔だったので
鏡ごと思い切り叩き割ってやった。
叩き割ったら誰もいなくなった。
最後のウイスキーは血の味がした。
ラーメンを食べて
タクシーで帰った。
まったく眠くならなかった。
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