日々断片化しつつファーラウェイ

2月12日（木）のこと

本日正午、江戸城にて将軍たちと謁見予定。

しかし手土産の戦略は真っ白のママ。

さすがに朝7時に起きて真面目に考える。

現状のデータ分析による傾向と対策。

対策から導き出される年間戦略。

個々の合戦での具体的な戦法についてなど。

電卓まで使って考えるとは我ながら涙ぐましい。

しかし邪魔者はタイミングを心得ていて

一分一秒を争う緊急時に悪魔の囁きを入れてくる。

壮大な戦略を練るための希少な時間なのに、

野茂●雄氏の原稿に莫大な赤字を入れ、

日●ビジネスの原稿を校正し直し、

健康食品の企画を秒殺するはめになる。

地雷と空爆をかいくぐり、気がつけば22時前。

まだ飯も食べていない。

「今夜くらいいいじゃない」と幻聴が聞こえ、

2本の足は全自動で3丁目へと向かう。

パンダと同等の癒し効果を持つS氏の店へ入ると、

突然「常連さんから＜詫び金＞を預かっている」と

4千円の入った封筒を手渡される。

身に覚えがなく最初はうろたえたが、

「終わりなきリーダー論争」に巻き込まれた日のことと思い当たり、

無一文の私はありがたくいただくことに。

酩酊アルチュールにもマナーがあるのだ。

そして4千円に癒されるバツイチの夜だってあるのだ。

パンダを凌駕する癒し効果に身を委ねていると、

Jのママから「ご馳走するよ〜」とお誘い。

無一文の私は甘んじてタダ飲みさせてもらうことにする。

ママとしては無闇にタダ飲みさせているのではなく、

いつも経営のことなど相談に乗っているので、

スタッフへのご褒美くらいに考えているらしい。

そうか、気がつかないうちに

私はガールズバーのスタッフになっていたのか。

思えば遠くまできたものだ。