6月25日(土)
散歩
ただの記憶喪失
近所の橋から古い煙突を発見した。
中井に住んで8年経つがはじめて見る煙突だ。
あんなところに銭湯があっただろうか。
8年間におよぶ盲目を養護しつつ
開眼の兆しを確かめに路地を進む。
ところが通り慣れた道の1本裏側へ入り込むと
どんどん見当外れな方位へ蛇行してしまう。
一向に近づけない不思議が
煙突への期待をますます高めていく。
煙突が俺を試しているのかもしれない。
これはきっとなにかのメタファーなのだ。
まわりの人には見えているのだろうか。
すいません、あそこに煙突見えますか?
はい、あの古い煙突です。
え、梅の湯? なんだやっぱ銭湯なんだ。
前からありましたっけ。
ああ、そうなんですね。
あのコンビニの角を入ったとんかつ屋の隣の。
ええ、ええ、コインランドリーがあってね。
はい。
そういえば行ったことあるわ。
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