4月17日(日)
快晴
その名はボサボサ
ソバを食い、落合公園に行くと
幸せそうな家族連れでごった返していた。
すべり台も砂場もアスレチックも
渋谷の交差点のように人がひしめき合っている。
今時の公園はこれがデフォルトなのだろうか。
ひろびろ、のびのびした感じがまったくない。
おとなしく遊具の順番待ちをする子供たちの顔には
うっすらと諦観がにじみ
ワーキャー言いながらも親の顔をうかがうその眼差には
悄然とした哀愁すら漂っている。
ギュギュッとはみ出すマッシブが足りない。
今時の子供はこれがデフォルトなのだろうか。
それともこちらがフィルターをかけ過ぎなのだろうか。
スプリングハズカムなサンデーパークで
ハピネスなファミリーがエビバディエンジョイ
というリアルが自分にとって超ディスタンス
というリアルが受け止められない。
まったくアナルがナロウな話しだ。
隣の芝生は真っ青に燃え上がり
コバルトの業火に焼かれたフォースはどす黒く流れ出す。
類は友を呼ぶのか
はたまたこれもフィルターによるマボロシか。
彼方のベンチに座った5人組が
此方を見ているような気がしてならない。
しかも奇妙なことに
うららかな春の陽光の中にあって
彼らのまわりだけシャドーがかかっている。
印象はまっ黒だ。
マツケンもニノもヨシタカちゃんもいないガンツといったところか。
吸い込まれるように近づいて行くと
なーんだ、まるやまさんとMジ君とTケシ君たちではないか。
「だめだめ君たちまっ黒いYO〜ポッセ!」
「なになに最近新しいバンドやってるの?」
「へー、ボサボサ? なにそれボサノバ?」
なんて挨拶を交わし、すぐさましけこみ散る逢うと。
フィルターのツマミがキリキリと回り
高音がシュワッと脊髄を振るわせる。
葉桜の下、車座になった黒き一団は
静かに、少しだけ触れあうだろう。
そして、一人ずつ順番に吐き出されたメタファーは
ふかふかと午後の紫外線の中を舞い
やがてひとつの塊となるのだ。
白いでっかい塊になるのだ。
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