3月24日(木)
晴れ
Rust Never Sleep
正月の自動販売機で
2回連続ジュースを当てた男は
こんなエキサイティングな瞬間は
この先、オレの人生に、もう二度と訪れないだろう
と遠い目でグラスを傾けた。
寒空の下、友人に囲まれ
2本目のジュースを取り出したとき
彼はまちがいなく特別な光に包まれていた。
そのかわり私は、詩人になった。
そして、言葉で人を殴り倒すことを考えるべきだと思った。
詩人にとって、言葉は凶器になることも出来るからである。
私は言葉をジャックナイフのようにひらめかせて
人の胸の中をぐさりと一突きするくらいは朝めし前でなければならないな
と思った。
「ポケットに名言を」 寺山修司 角川文庫
0 件のコメント:
コメントを投稿